2023年2月分の米国消費者物価指数は順調に低下
3月14日に発表された米国CPIは、前年比+6.0%で、前回の+6.4%から0.4ポイント減速しました。以前からもお伝えしている通り、この先、5月いっぱいくらいまではインフレ率が順調に低下しやすいと思います。
米国のインフレは順調に減速
3月14日に発表された米国消費者物価指数は約6%で、前回の6.4%から0.4ポイントの低下となりました。

その主な要因は、以下のニュースレターでもお伝えしていた通り、エネルギー価格の下落です。
エネルギー価格が昨年の6月上旬まで高かったので、今年の3月〜5月いっぱいまでは前年比が大幅マイナスになります。そのため、今後も消費者物価指数の前年比は順調に低下すると思います。
また、エネルギーと食糧を除いたインフレ率は、まだ低下には転じていないものの、上昇率は減速しており、徐々にピークが見えてきました。

さらなるインフレ率の低下には家賃インフレの減速が必要
5月までは順調にインフレ率が低下するとして、その後もインフレの減速が続くためには、エネルギー以外のインフレ減速が必要になります。
5月以降は、家賃インフレの減速が起こるかどうかがポイントになるでしょう。
家賃は基本的に契約更新時まで変更されないため、住宅価格に比べると、遅れて動く性質があるといえます。家賃が2020年の6月には上昇を始めたのと比べると、家賃が上昇を始めたのは2021年6月頃からで、ちょうど1年ほど遅れています。
そうすると、住宅価格のインフレが減速をはじめたのは2022年の5月頃からですから、1年遅れだとすると、家賃のインフレ率が減速を始めるのは2023年の5月頃からになると思います。
家賃インフレが5月以降に順調に減速しはじめると、5月以降もインフレ率は鈍化していくと思います。一方で、家賃インフレが収まらないと、5月以降はインフレ減速の一服感が出てくるでしょう。
なお、ガンドラック氏はインフレ率は6月頃に向けて4%程度にまで下がるが、その後は下げ止まることを予想しています。
結論
繰り返し述べていますが、5月頃まではインフレ率が順調に低下していくと思うので、金利4%近くで買い集めた米国長期債をメインとしたポジションを維持したいと思います。

※本ニュースレターは情報提供を目的としており、投資勧誘やアドバイスを行うものではありません。
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