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国内企業物価指数は前年比+5.2%まで急減速

日本の国内企業物価指数は前年比+5.2%であり、企業物価のインフレ率は前回の7.2%から大幅に減速しました。今回は軽めの内容となります。

国内企業物価指数は急減速した


予想の前年比+5.7%に対して+5.8%と0.1ポイント上回りましたが、前回の+7.2%からは1.5ポイントのインフレ減速となりました。

国内企業物価指数(前年比・2023年4月分まで)/ マネックス証券

これは何度も書いてきた通り、原油などのコモディティ価格が下落していることが大きな要因です。

原油チャート(過去1年)/ Investing.com

昨年の3月〜5月といえばウクライナ戦争が始まったことで原油や穀物の値段が大幅に上昇していた時期です。そのため、前年比はマイナスになりやすい環境が続いていました。

本ニュースレターでは、3月上旬に発表された東京都のCPIから、そうした兆候を読み取ったため、3月〜4月は米国債を中心にポジションを大きめにとっていました。(現在は縮小済み)

インフレ率は前年比で見るため、昨年の原油価格が高かった分、今年の2月〜6月頃にかけては、エネルギー価格は大きなデフレ要因となります。エネルギー価格のデフレは、その他のインフレを今後もある程度まで相殺してくれるでしょう。

今後はインフレ減速が鈍化するか


しかし、原油価格の下落といった恩恵も薄れていくため、今後もインフレ率の減速が順調に続くかどうかは不透明です。

米国では、すでに下げ渋りの兆候が見られはじめています。

米国のインフレが長期化して金利が高く保たれると、円安になりやすく、特に日銀の緩和方針に修正がない場合、企業物価にはインフレ圧力が働くでしょう。

こうした状況を背景に、(円安の恩恵を受けやすい)日本株に強気の意見もわりと見聞きします。しかし、日銀が方針を転換する場合は話が変わってきますし、個人的には予測が難しく、予測が難しいところでわざわざ勝負をする必要を感じないため、現在日本株は保有していません。

結論:引き続き、様子を見る


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