2月のケースシラー住宅価格指数は下げ渋りを見せた
2023年4月25日に、2023年2月分のケースシラー住宅価格指数が発表されました。
予想は前年比-0.05%でしたが、結果は+0.36%で予想を上回りました。また、前月比では8ヶ月ぶりにプラスに転じて、下げ渋りを見せました。
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前年比のインフレ率は順調に低下
以下は、ケースシラー住宅価格指数の前年比の推移です。
前年比でのインフレ率は順調に減速しており、次回からはマイナス圏に入る、つまり前年比で住宅価格がデフレに入ることが予想されます。少なくとも今後半年くらい(
モハメド・エラリアン氏:債券市場は非常に混乱している
モハメド・エラリアン氏が、債券市場は株式市場ほど楽観的ではなく、不透明性の高まりを表しているとして、警戒を呼びかけました。
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不可解な債券市場
モハメド・エラリアン氏は、株式市場が落ち着いてきたように見える件について意見を求められ、以下のように述べました。
株式市場だけを見ていたらそう考える(悪いニュースを織り込み済みだと考える)だろう。いま混乱を招いているのは債券市場だ。長い間、見ていないような状況が発生している。
続いて、債券市場で起こっている不思議な現象について、具体例を挙げています。
米国経済指標の総点検
引き続き、特段注目すべき指標や発言もないので、今回は米国経済を一度総点検することで、全体を俯瞰してみたいと思います。
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債券市場はインフレ減速と利下げを予想している
経済指標に先行するのが金融市場です。その中でも、金額が大きく、数多くの機関投資家が参加しているため、最も賢くて重要だとされるのが債券市場です。そのため、まずは米国債金利から見ていきましょう。
米国の長期金利は、3月にシリコンバレー銀行の経営破綻を受けて、3.4%を割り込む水準まで下がっていましたが、今は少し上昇して3.5%
ポートフォリオの再確認
今回は、あまり共有すべき経済指標や著名投資家・経済学者の発言もないため、普段とは少し趣きを変えて、自分の現在のポートフォリオを共有しようと思います。
これはあくまでも現時点でのポートフォリオであり、日々の各資産の値動きだけでも割合は勝手に変化しますし、少し時間が経つと全く参考にならないものとなってしまいます。
なので、あくまでも現時点(2023年4月22日執筆時点)の僕の考えを理解する手助けとなる資料として見ていただけると嬉しいです。
また、あまり多くの方に見せるものでもないと思うので、普段は結論部分以外は全体公開していますが、今回はニュースレター全体を購読者の方のみお読みいただけるようにしたいと思います。
国内CPI:日本の長期金利上昇には投資妙味があるか
日本の国内CPIは前年比+3.2%と前回から0.1ポイント低下したものの、エネルギー価格の下落による恩恵を除くとインフレは加速しています。6月以降は、エネルギー価格の前年比での下落という恩恵がなくなるため、インフレ率の下げ止まりや再加速が意識されるようになるでしょう。
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日本国内の全国消費者物価指数は前年比+3.2%
総務省が4月21日に発表した日本国内の全国消費者物価指数は前年比+3.2%で、前回の+3.3%
ハワード・マークス氏:商業用不動産から次の破綻が始まる
ウォーレン・バフェット氏やチャーリー・マンガー氏も愛読していると言われている、オークツリーキャピタルのハワード・マークス氏のメモが更新されました。今回は、その内容について見ていきたいと思います。
シリコンバレー銀行の破綻に関する固有の問題
まず、シリコンバレー銀行が破綻した理由については、本ニュースレターでも過去にお伝えしてきた通りです。
* シリコンバレー銀行が経営破綻、米国債金利は低下へ
改めてざっくりと説明すると、以下のようになります。
1. 新型コロナ禍の量的緩和と給付金で預金が大幅に増えた
2. その預金をデュレーションの長い債券に投資していたが、2022年の利上げで大きな評価損を出した
レイ・ダリオ氏:米ドルの覇権は失われる
前回に引き続き、レイ・ダリオ氏のインタビューから気になる点をお伝えします。
* レイ・ダリオ氏:債券の保有者は元本を満額で受け取れない
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覇権通貨の没落は繰り返し起こっている
そもそも、僕たちは米ドル覇権の時代に生きてきたので、多くの人は米ドルの覇権が失われるということを想像するのが難しいでしょう。しかし、歴史を研究してきたダリオ氏は、覇権通貨の没落は繰り返し起こってきたことだと指摘します。
覇権通貨の没落は繰り返し何度も起こっていることだ。イギリスのポンドも没落したし、オランダのギルドも没落した。それらは全て同じ理由で起こる。
覇権通貨が没落する理由として、ダリオ氏は2つの事象をあげています。
レイ・ダリオ氏:債券の保有者は元本を満額で受け取れない
世界最大のヘッジファンドであるブリッジウォーター・アソシエイツの創業者レイ・ダリオ氏がImpact Theoryのインタビューの中で、現在の経済状況を説明しました。
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金利高騰で損したのは銀行だけではない
まず、レイ・ダリオ氏が強調したのは、米国債への投資で損をしたのは銀行だけではないということです。
シリコンバレー銀行に起きたことは、世界中の数多くの会社に起きていることだ。銀行は預金を受け入れて債券を購入するが、金利が上がると、債券の価格が下がり、預金者への金利支払いも高騰した。また、預金者は市中金利と比べて競争力のある金利を求めて、銀行から預金を引き出した。
サマーズ氏:米国経済はスタグフレーションに向かっている
サマーズ氏はBloombergの番組に出演して、米国経済がスタグフレーションに向かっているという認識を示しました。
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スタグフレーションに向かっている
冒頭でサマーズ氏は、経済がスタグフレーションに向かっているという認識を示しました。
経済が停滞している兆候が見え始めているが、インフレの継続にも悩まされている。これは手強い組み合わせだ。
スタグフレーションとは、経済が停滞している(主に失業率が上昇する)中で、同時に物価がインフレしている状況を指します。
通常、経済が停滞するときはデフレになりがちなので、金融緩和で景気対策を行います。実際、リーマンショック後や新型コロナショック後には強力な金融緩和が行われました。
しかし、
前年比+4%台まで減速した米国CPIと市場参加者の読み間違い
2023年4月12日に発表された米国CPIは予想の前年比+5.2%を下回る+5.0%でした。厳密には+4.98%であり、インフレ率はついに4%台まで減速しました。
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インフレ率はついに4%台まで減速
昨年の夏頃には9%台に迫る勢いだったインフレ率も、FEDの急速な利上げを受けて、ついに4%