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ガンドラック氏:FEDが利上げを続ければ、経済は壊れる

引き続き、FOMC後に放映された、CNBCのガンドラック氏のインタビュー内容をお送りします。

失業率がFEDの予想通りに上昇すれば景気後退入りする


前回は、ガンドラック氏が利上げはもう終わったと考えていることをお伝えしました。

とはいえ、そもそもガンドラック氏はFF金利は5.00%を超えないと年初に予想しており、今は5.25%ですから、すでに過去のガンドラック氏の予想はFEDに裏切られた形となっています。

この差は、FEDがコアインフレ率と雇用を最重視しており、ガンドラック氏がその他の幅広い経済指標を見ていることから生じています。失業率が下がり切るのを待っていたFEDは利上げを始めるのが遅れて高インフレを招いたし、今は逆にインフレ率が下がり切るのを待っているので、利上げを続けているわけです。

では、ガンドラック氏の予想が再び外れて、FEDが予告している通りに利上げが行われた場合にはどうなるのでしょうか。ガンドラック氏は、以下のように述べています。

FEDは、失業率が予想通りに上昇すれば、利下げに転じるだろう。FED自身がドットプロットの中で景気後退を予想しているのは素晴らしいことだ。

FEDは、FOMCのたびに経済の先行きを各メンバーが予想したものをドットプロットとして公開しています。最新のドットプロットの数字を整理したものが以下の表です。

FOMCのドットプロット(2023年6月分)/ FED

上から2つめの「Unployment rate」が失業率ですから、予想の中央値は2023年末に4.5%、2024年末に4.6%、2025年末に4.6%となっています。

6月上旬に発表された5月分の雇用統計では、失業率は3.7%でしたから、FEDは年末までに0.80ポイントの上昇を予想しているということになります。

ガンドラック氏によると、失業率が0.80ポイントも上昇した場合には、歴史上、必ず景気後退に陥ってきたといいます。

彼らは、いまだに底から0.75ポイント〜1.00ポイントほど失業率が上がることを話している。歴史的には、失業率が底から0.50ポイント上昇した場合には、景気後退が起こらなかったことはない。

ガンドラック氏は、2月の時点でもこの点を指摘していました。

FEDがあと2回の利上げを行えば、経済は壊れる


つまり、FEDが予告通りに利上げを続けて、予想通りに失業率が4.5%に達した場合には、必ず景気後退入りするというのがガンドラック氏の見方です。

もしもFEDが彼らの言う通りの道を進むなら、彼らは経済を壊そうとしているのかもしれないが、実際に経済を壊してしまうことになるだろう。私たちは、主な機関投資家の融資状況調査において、融資が引き締められていることが見えている。彼らは長期間にわたって、融資を引き締めている。それは融資不足につながり、小規模なビジネスや経済のエンジンに悪影響を及ぼすことになる。

さて、今のアメリカでは、金利上昇に伴う債券価格の下落によって、すでにバランスシートが毀損した銀行が潰れ始めています。その状況で、さらに景気後退が襲ってきて、融資の返済などが焦げつきはじめれば、経済へのダメージは計り知れません

その場合に、米国政府が財政支出を拡大して景気対策を行おうと思えば、その資金を調達するための米国債を誰が買うのかという問題が生じてくるでしょう。

しかし、そこまで先のことを過剰に心配するのは、まだ少し時期尚早でしょう。

目先は、景気後退を意識して、債券金利がピークを打っていることをガンドラック氏は指摘しています。

9ヶ月前には、米国長期債の金利がピークを超えたと思うと話した。短期債ですら金利が下がっている。米国2年債は5.00%以上だったところから下がり、4.75%は高水準であるが、以前よりは低い。

米国債金利が、例えば10年債で3.7%程度まで上昇してきたことで、米国債の投資妙味が上がったことは、本ニュースレターでも6月に入ってから、繰り返しお伝えしてきました。

米国10年国債金利(2023年6月25日執筆時点)/ Investing.com
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結論:債券の投資妙味は高い


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