バックナンバー(2023年4月)

2023年4月に発行されたニュースレターのバックナンバー一覧です。
4月
14

国内企業物価指数PPIのインフレ率は3月も順調に減速

国内企業物価指数は前年比+7.2%で、インフレは順調に減速しました。5月まではこの傾向が続くと考えています。 毎朝メールで受け取る 国内企業物価のインフレは3月も順調に減速 日本国内の企業物価指数は前年比+7.2%で、前回の+8.2%から1ポイントの低下となりました。 内容をみると、木材・木製品が前月からさらに-3.3%
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4月
13

モハメド・エラリアン氏:利下げするとスタグフレーションになる

前回に引き続き、モハメド・エラリアン氏のブルームバーグのインタビューの内容をお伝えしていきます。 * モハメド・エラリアン氏:米国経済はQ3〜Q4に悪化する 毎朝メールで受け取る 利下げを行うとスタグフレーションになる エラリアン氏は、今後FEDが取りうる施策について、以下のように述べています。 彼ら(FED)が取りうる最悪の手段は、「信用収縮が起こるから、利下げを行おう」というものだ。もしも彼らがそうしたなら、私たちはスタグフレーションと金融不安に陥る。
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4月
12

モハメド・エラリアン氏:米国経済はQ3〜Q4に悪化する

元PIMCOのCEOで、現在は経済学者として活動しているモハメド・エラリアン氏が、シリコンバレー銀行から始まった銀行の経営破綻騒動と、今後Q3〜Q4にかけて経済が悪化するだろうという見通しについて、ブルームバーグのインタビューで語りました。 毎朝メールで受け取る 銀行の取付騒ぎは終わった 3月の一連の銀行関連の騒動をふり返って、エラリアン氏は以下のように述べています。 銀行業は信用に基づいているので、信用が失われると悪いことが起こる。良いニュースは、赤信号(最悪の危機)は過ぎ去ったことだ。今は黄信号のフェーズにある。我々は流動性の問題から資本の問題へと移行しているし、金融危機から経済危機へと移行している。
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4月
11

東京都は引き続きインフレ減速も、食料品や家具家電で値上げが見られる

3月31日に発表された2023年3月の東京都消費者物価指数は、前年比+3.3%で前回から0.1ポイント下落しました。 インフレが減速した主な理由はエネルギー価格が前年比で下落しているためです。一方で、エネルギー価格と生鮮食品を除いたインフレ率をみると、前年比+3.4%に加速しており、今後も注目が必要です。 毎朝メールで受け取る 東京都のインフレ率は前年比+3.3%まで減速 少し前ですが、
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4月
10

無難な3月米雇用統計:失業率の上昇は見られず、賃金インフレは順調に減速

4月7日に発表された雇用統計は無難な内容でした。 失業率は3.5%で前回の3.6%からほぼ横ばいとなりました。賃金の前年比上昇率は4.2%で前回の4.6%から約0.4ポイントの低下となりました。 失業率は3.5%で上昇は見られなかった 4月7日に発表された3月分の雇用統計では、失業率は3.5%で上昇は見られませんでした。 さて、
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4月
07

米国における銀行預金の流出はシリコンバレー銀行の破綻以前から始まっている

以前、米国銀行の預金流出が今後も続くであろうという債券王ガンドラック氏の見立てを紹介しました。 今回は、米国の銀行預金残高データが2023年3月22日週の数値まで更新されたため、そちらを確認していきたいと思います。 銀行預金の流出は続いている 3月22日週の銀行預金残高は$17.3Tでした。前週が$17.4Tほどなので、3月22日週にも$100Bほどの預金流出が続いていることが分かります。 以前のニュースレターでは、FEDが実質的に量的緩和を再開してまで銀行を支援している様子をお伝えしました。 * 銀行破綻への対応で、FEDは実質的に量的緩和を再開している 改めてFEDのバランスシートを確認してみると、3月15日週、
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4月
06

ISM製造業景況感指数は新型コロナ前後の水準まで後退している

最近は、連日のように景気後退をシグナルしている各種数値をお伝えしていますが、本日もISM製造業景況感指数という製造業の景気を表す指数が悪化している様子をお伝えします。 毎朝メールで受け取る ISM製造業景況感指数は新型コロナ前後の水準まで後退 4月3日に発表された3月のISM製造業景況感指数は予想の47.6を下回る46.3でした。前回は47.7であったことから、1.4ポイントの下落となります。 ISM製造業景況感指数は、全米の製造業の300人以上の購買・供給管理の役員に、生産、新規受注、在庫、価格、雇用などの項目について、
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4月
05

ケースシラー価格指数:2023年1月の住宅はデフレが継続、来年は前年比もマイナスへ

先週3月28日にケースシラー住宅価格指数が発表されています。 インフレの一角を占めて昨年は随分と話題になっていた住宅価格ですが、現状はすでに下落トレンドにあり、来年には前年比もマイナスになることが予想されます。 毎朝メールで受け取る S&Pケースシラー住宅価格はすでに下落中 S&Pケースシラー住宅価格指数が下落に転じていることは、以前のニュースレターでもお伝えしている通りです。先週3月28日に発表された最新(2023年1月)の数値でも住宅価格がすでにデフレに入っていることが改めて確認されました。 S&Pケースシラー住宅価格指数の中でも一般的に確認される主要20都市の数値を前年比で見てみると、まだプラスを維持しているものの前年比で+2.
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4月
04

ガンドラック氏:銀行の貸し渋りによって、米国は数ヶ月以内に景気後退へ

ガンドラック氏は、数ヶ月以内に米国は景気後退入りするという見立てをCNBC番組のインタビューで披露しました。 その背景には、FEDの利上げによる米国債と銀行預金金利の利回り差の拡大があります。この利回りの差が拡大することで、銀行預金から米国債へと資金が流出し、これが銀行の貸し渋りを招く結果、資金繰りが苦しくなって倒産する企業が増えるというのがガンドラック氏のシナリオです。 毎朝メールで受け取る 利上げを止めないと預金の引き出しは止まらない シリコンバレー銀行の経営破綻から始まった銀行の混乱は、以前紹介したようにFEDが銀行支援策を打ち出したことで、一旦は収まったように見えます。 * 銀行破綻への対応で、FEDは実質的に量的緩和を再開している しかし、取付騒ぎが収まったとしても、銀行からの資金流出は止まらないとガンドラック氏は指摘します。それは、今回の件を通じて、
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4月
03

2022年4Qの実質GDPは強かったが、2023年2Qには景気後退入り

3月30日(木)に2022年4Qの実質GDPが発表されました。 年初から(特に3月に入ってから)大きく経済が動いているため、2022年4QのGDPというと少し今更感もありますが、一応確認しておきたいと思います。 毎朝メールで受け取る 実質GDPは、2022年内の景気が強かったことを示した GDPは、前期比を年率換算した数値をみるのが一般的ですが、大きなトレンドを確認するために、まずは前年比でも見ておきましょう。 前年比は+0.9%となっており、前回の+
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